#3 FIRE達成後の生きがいとは?YouTuber"ぱすたお”の早期リタイア後の生活に迫る

仕事のやりがいや生きがいってなんだろう?私たちは何のために働き、何のために行動するのか?

経済的自立を果たしたFIRE民は、何に価値を見出して生きているのか?

第3回は、早期リタイアの先にある人生に聞いて、"ぱすたお"さんに伺いました!

後半は副業講座。副業に挑戦することのハードルの低さや若いからこそ広がる選択肢についても語ってもらっています。ぜひご覧ください!

【ぱすたお】
マネー系YouTuber。YouTubeチャンネル「ぱすたお家のFIREセミリタイア戦略ch」の運営者。自身の知識や経験を元に、株式投資や家計管理などお金にまつわる情報を発信中。

ぱすたおさんへの個別の連絡や質問はこちらから▶️ぱすたお公式LINE

FIRE後の生活

--FIREも達成しましたが、これからの夢や目標はありますか?

そこが今まさに自分の課題です。

自分の場合、本業、副業、家族、育児のバランスを考えた結果、たまたま本業を切って今のスタイルになってる感じです。

具体的にやりたいことがあって仕事を辞めた訳でもないので、今まさにライフワークを探してる最中です。

ただ、今の生活やYouTuberとしての活動には楽しさや幸せを感じています。おかげさまで、こうして探究ゼミさんとのご縁もいただきました笑

現在の生きがい

新卒で銀行に入行した時の話になるのですが、銀行を選んだ理由は「お金で悩んでる人を助けたい」という想いからでした。でも、入行後に大きなギャップを感じて、ここでキャリアを積んでもそうはなれないと気付いたんです。

銀行も商売なので、時には銀行側が儲かる商品をオススメしなきゃいけない時もあります。利益を求める企業として仕方ないことではありますが、当時から違和感はありました。

「これを売ってお客さんのためになるのか?」
「お客さんの悩みや課題は別の部分にあるのでは?」
「もっと他に最適な選択肢があるんじゃないか?」

今は、本当にやりたかったことができている実感があります。「ぱすたおさんの発信で救われました!」みたいに感謝される機会もあり、そういう反応を直接頂ける事がすごく嬉しいです。

なので、一旦はYouTube活動を頑張ろうと思っています。この先に何が見えるか分からないですが、求められているうちはできる限り頑張りたいです。

大手企業を辞めYouTubeに専念したワケ

--当面の目標としては、発信を通して人の役に立とうという感じですか?

そうですね。YouTubeを始めたことで、自分の知識や経験が誰かの役に立つんだと初めて実感できました。シンプルに嬉しかったです。

最後に勤めていた会社は、社風も合っていて雰囲気も穏やかでいい会社でした。

しかし、自分の役職が上がるにつれて社内的な仕事が多くなってしまい、お客様との距離感が遠くなってしまったんです。

私が辞める前に取り組んでいたのは、新規事業の業務マニュアル作成やシステム開発の業務でした。会社員あるあるだと思うんですが、大きな組織であるほど、属人性を無くし誰でも業務ができる仕組み作りが重要視されます。

もちろん組織運営のためには大事な事だと理解はしていましたが、必ずしも自分じゃなくてもいいと感じると、自分の存在価値を感じづらくなり、色々と思うところがありました。

その点、YouTubeの発信は視聴者から直接感謝される、コメントを通してコミュニケーションできる点が魅力的でした。

本業を続けるか副業のYouTubeを頑張るかで悩む時期もありましたが、シンプルにYouTubeの方が楽しくやりがいを感じていたので、YouTubeを選んだ方が楽しい未来があるんじゃないかと思い、YouTubeを選びました。

FIREした人たちのコミュニティ

--YouTubeから生まれた繋がりも大事にしたいと仰っていましたが、そちらはどうですか?

そうですね。最近はYouTubeを通じて繋がった人たちとグループを作って、情報交換をするのが楽しいです。

既にFIREを達成している人達が多いんですが、彼らに共通しているのは時間的に余裕があって、常に面白いことを探している事です。

ただ、中には「孤独感」「やりがい」「生きがい」について悩んでいる人もいるので、同じような境遇の人たちで意見交換をしています。FIREを達成しても、生きていく以上は何かしら悩みは感じるんだなと気付かされます。

この様にFIREに関心があるけど身近で話せる人がいない事に悩んでいる人は結構多いんです。なので、2023年の春には「FIRECAFE」というオンラインコミュニティを作りました。

FIRECAFEという名前の通り、メンバー同士で気軽な交流を楽しんでいます。例えば、ランチ会をしたりスポーツ観戦をしたり、時には新しく考えている事業や投資の相談もしたりしています。

私自身、すごく良い刺激を受けているので、こちらもYouTubeと同様に長く運営して、いい人と繋がれたら嬉しいと思っています。

▶️ぱすたおさんが運営するコミュニティ「FIRE CAFE

手の届く人たちを幸せに

--ここまでの話をまとめると「手の届く範囲の人達の役に立つ」が当面の方向性でしょうか?

そうですね。自分が目に見える範囲で、手の届く範囲にいる人たちをハッピーにできたら嬉しいです。具体的には、家族、友人、YouTubeの視聴者さんなど、私生活や事業で繋がった人たちですね!

やる気が無いと思われるかもしれないんですが、スタートアップ起業家の様に「画期的なビジネスで世界を変える!!」みたいな気概は自分にはないんです…笑。

自分が目に見える範囲で、手の届く範囲にいる人たちをハッピーにして、その活動を通じていいご縁や繋がりが増えたらいいなと思います。

ビジネスの流れが学べる副業のススメ

--副業って言葉をよく聞きますが、大学生でもできますか?

副業にも様々な種類がありますよね。恐らくここで言う副業は、いわゆるアルバイト以外のモノを指すと思いますが、もちろん大学生でもできますし、なんなら大学生の方が有利だと思います。

発想も若いですし、新しい技術が出た時に学習して覚えるのも早い。最近だと、AI関連で新しいツールが出てきてもすぐに使い方を覚えるし、技術や知識の習得は大人に比べて圧倒的に早いと感じています。副業で成果を出している大学生もたくさん知っているので、純粋に感心しています。

取り組む副業については、何でもいいので「まずやってみる」事が重要です。コツさえ掴めば、何でも稼げると思います。

例えば、メルカリ、インスタ、YouTube、など世間で稼げると言われているものを手当たり次第やればいいと思います。

その中でも合う・合わないがあるので、色々やってみて、自分にフィットするのを見つける事が重要です。当たり前ですが、合うかどうかはやらなきゃ分からないので、まずやってみる事ですね。

私の場合も、副業はメルカリでの「不用品販売」や「せどり」から始めましたが、全く芽が出ずに面白さも感じられませんでした。その後にブログを立ち上げていくつか取り組んだもののそれもダメで、次に取り組んだYouTubeで当たったという感じです。

副業を始めた時は、まさか自分がYouTuberになるとは思ってもいませんでした笑。

なので、あまり考え過ぎずに興味がある事を片っ端からやってみてください

副業経験は社会人にもメリット

副業をすると、商売のことを学べるのも大きなメリットです。

会社員でも大きな会社に入っちゃうと、ビジネスの一部しか経験できません。だから、ビジネス全体を見られる人って会社員でも意外と少ない。

でも、小さくでも自分でビジネスを回す経験をしてると、社会人になってからも大きなアドバンテージになる。副業も立派なビジネスなので、副業経験がある事はキャリア的にめっちゃ強いと思います。

YouTuberになって身についたビジネススキル

--YouTubeでの動画配信をやってみて、成長できたと思える瞬間やスキルはありますか? 

ありますね。習慣とスキルの両方があると思います。

まず習慣は、早起きになりました。YouTubeを始めた時は会社員で普通に働いていたのですが、夜帰ってからだと疲れて何もできないので、早起きして作業するようになりました。

朝5時ぐらいに起きて、家族が起きる7時ぐらいまで2時間程度作業する。それを続けてたら、自然と朝活の習慣が身に付きました。

Youtubeはあらゆるスキルが身に付く

スキルについては、ビジネスの基本が身についたと思います。

YouTubeの動画制作では、企画、構成、台本作成、資料作成、動画編集、サムネイル作成、分析、これら全てを1人で行います。

さらに前段で、参入ジャンル選び、チャンネル設計、キャッシュポイント設計など、新規事業立ち上げでする様な事も考えます。

YouTubeを始めた当初はこんなに多様なスキルが必要だとは全然知りませんでしたが、1個1個調べながら勉強した結果、自然といろいろなスキルが身に付いていきました

YouTubeでビジネスの上流から下流までを経験する

副業の部分でも触れましたが、大企業の社員だと、一部門で特定のスキルしか身につきません。

それが小さいながらも自分でコンテンツを作ることで、ビジネスやコンテンツ制作の上流から下流まで、全て経験できます

ゼロの状態からお客さんに届くまでを全て見れるのは本業だとできない経験なので、そこはすごく勉強になります。

[文:渡邊舞 / 編集:吉中智哉]

[撮影:梨本和成 / デザイン:舩越英資 ]

投稿者プロフィール

探究ゼミ編集部
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