#1 マネー系YouTuber“ぱすたお”誕生秘話と投資初心者向けマネー講座

お金好きですか?お金ほしいですか?

そう言われればそうだけど、お金の勉強をする時間もない!投資とか聞いただけで、身構えちゃう。

今回は、そんなあなたのための話!

一般企業サラリーマンからFIRE達成して、卒業した人気ユーチューバーの"ぱすたお"さん。

今回は特別に、大学生向け(だけでもないけど)マネー講座を開催してもらいます!!

【ぱすたお】
マネー系YouTuber。YouTubeチャンネル「ぱすたお家のFIREセミリタイア戦略ch」の運営者。自身の知識や経験を元に、株式投資や家計管理などお金にまつわる情報を発信中。

ぱすたおさんへの個別の連絡や質問はこちらから▶️ぱすたお公式LINE

編集部注:本記事では金融投資やそれに関連した内容が含まれています。投資に対する情報提供を目的としたものであり、勧誘を目的としたものではありません。そのため、投資よって生じたいかなるトラブル・損失・損害に対しても責任を負うものではありません。最終的な投資決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。

マネー系YouTuberぱすたおの誕生

--”ぱすたお”とはあまり聞き慣れない響きですが、お名前の由来はなんですか?

由来は食べ物です。コロナ中にパスタばっかり作っていたら、妻から「パスタ王」と呼ばれました笑

それでYouTubeチャンネルを作る時に、じゃあ「ぱすたお」でいいか!って。結果として、唯一無二のいい感じの名前になりました。

ノリで始めたYouTube

--YouTubeを始められたのが2020年6月ですが、始められたきっかけはなんですか?

正直ノリです笑

FIREを目指そうと思って、まずは色々な副業に手を出してみました。不用品をメルカリで売ったり、せどり、ブログなど、色々やってみました。

が、どれも続きませんでした。

そんな時に、「コロナ禍でYouTubeが伸びているらしい」と聞いて、よっしゃ!ダメ元でいっちょやってみるか!みたいな軽いノリで始めました。

FIREとは何か?

FIREとは、ファイナンシャル(F)・インデペンデンス(I)・リタイア(R)・アーリー(E)の頭文字を取ったものです。

若いうちに資産形成を頑張り不労所得を増やして、定年を待たずに会社を辞めて好きな事をして生活しよう、って考え方です。

FIREという言葉に初めて出会ったのは、「三菱サラリーマン」さんのツイートで、2019年の秋頃でした。

>>三菱サラリーマンが株式投資でセミリタイア目指してみた

それで、その方のブログを読んでみたら、すごくしっくりきたんです。

贅沢はできないけどゆとりある生活

FIREの手法は様々ですが、よく言われる一般的な手法は、年間生活費の25倍程度の資産を築いて、そこから得られる配当金や運用資産の取り崩しによる収益で生活するというものです。

年間生活費が300万円の人なら、25倍の7,500万円が目標額になるイメージです。もちろんこれは個人差がありますし、運用リターンによっても変わりますので、あくまで目安です。

例えば、先ほど紹介した「三菱サラリーマン」さんの場合、30歳時点で資産7000万を築き、月20万円程度の配当金を得ていたそうです。

無駄な支出を控えて生活費を抑えれば、必要な収入も少なくなります。そうすれば目標資産額も少なくて済みますし、収入と支出の差が広がるため資産が積み上がるスピードも早くなります。

仕事をせずに生活するなんて大金持ちの特権かと思って諦めていたんですが、自分と同年代で実際に実践している「三菱サラリーマン」さんを見て、自分たちにもできるかもしれないと勇気をもらいました。

「贅沢はしなくていいから、時間がある生活がしたい」がまさに理想的で、妻にも共有して、そこから一緒に目指し始めました。

FIREを後押ししたもの

30歳手前で育休取得をしたのですが、それが自分のキャリアを改めてじっくり考えるきっかけになりました。

当時勤めていた会社は全国転勤があり、且つ社内での立場も管理職の一つ手前の役職でした。

管理職になったら、出世のチャンスは増えるし仕事の幅も広がる。
でも、同時に転勤の可能性も高まり、労働時間や仕事の責任も増える。
そうすると家族に掛ける負担が大きくなってしまう。
何が自分にとって最適な選択なんだろう?

人生でここが一つの分岐点だと思い、後悔しないように時間をかけて考えました。FIREの考え方を知ったのもこのタイミングで、本格的に目指す後押しになりました。 

なぜインデックスファンドの投資信託なのか?

--投資の手法はいろいろありますが、ぱすたおさんが行っているのはインデックスファンドの投資信託への投資です。なぜその方法にしたんですか?

インデックスの投資信託をメインに行っている理由は、資産規模が大きくなっても信頼して預けられると思っているからです。

個別株もやっていますが、変動幅も大きく金額が大きくなると安心できない。

ビットコインのような暗号資産もそうですが、値動きが大きい投資をしてると、値動きがめっちゃ気になります。投資結果が気になると、仕事にも集中できないし、夜に安心して寝ることもできない。とにかくプライベートに支障がでまくります。

そんなこんなで、投資信託がいいという結論になりました。

毎年50万円を生み出す部活のマネーマシン

--大学生の頃から投資に興味はありましたか?

全然考えていませんでした。でも、投資に興味を持ったキッカケはあります。

当時所属していた部活に、毎年50万円を生み出すマネーマシンがあったんです。

それは定期預金だったんですが、30年以上前に1,000万もの大金を部活に寄付して下さったOBさんがいて、その方が「定期預金に預けるように」と指示されたそうです。

今と違って、昔は定期預金で5~6%の利息がつきました。つまり1000万円預ければ毎年50万円程度の利息がついたんです。

OBさんの指示通りに定期預金で運用を続けて、それを代々受け継ぎ、部費の足しにしていたんです。 

現在は定期預金の利率も下がったので毎年少しずつ取り崩しているんですが、それを知った時に「こんな仕組みがあるんだ、投資って面白いな!」って思いました。

 大学生向けマネー講座

-–金融や資産投資に興味がある大学生へのアドバイスを教えてください。

アドバイスなんて恐れ多いです…笑。

投資に興味ある人は、1000円でも1万円でも、まずは投資できるお金を用意してください。これは「増やすため」じゃなくて「勉強するため」のお金です。

その1万円を使って、失敗なり成功なりの経験を買ってください。海外旅行と比べれば全然少額ですが、この経験が後々に効いてきます。

昔は単元株といって、最低100株からしか買えないなど、投資するには最低でも10万円くらい必要でした。ですが、今は1株から買えるサービスも増えたので、数千円からでも個別株投資を始めることができます

自分がいいなと思ったものについて仮説を立てて調べたり、街中で見かけて興味を持ったサービスを調べて投資すると、楽しいし勉強になると思います。

*編集部注:ぱすたおさんがFIREのためにやっているのは全世界株式や全米株式へのインデックス投資ですが、ここでは気軽に始められる例として個別株投資の話をしています。

なぜ少額でも投資をした方がいいのか?

1万円は大学生にとってはそこそこの金額ですが、働き始めたら余裕で取り返せる金額です。

変にまとまったお金を持ってから投資を始めると、取り返しがつかないダメージを受けることがあります。仮に退職金が3,000万円あったとして、資産運用の知識が全くなくて損をしたら取り返しがつきませんよね。

少額でも投資経験を身につけてから社会人になったら、ぶっちゃけめちゃくちゃ有利です。

投資を知ると世の中の見え方も変わるので、ぜひ挑戦してみてください。

投資は危ない?攻める投資と守る投資

--「投資は危ない」って思っている人にはどんな言葉をかけますか?

手法次第だと伝えたいです。やり方によって値動きの幅が全然違うので、危ない投資もあれば割と安全な投資もあります

例えば、退職した人だと、「資産をガンガン増やしたい」っていうより「減らさずに、お小遣いの足しにしたい」かもしれません。そうなると、株じゃなくて債券がいいかもしれない。

債券のリターンは少ないですが、株式よりもリスク(値動きの幅)は小さい。金利2~3%でも、仮に3,000万預けていたら、年間60~90万円のお小遣いになります

何を目的に投資をするのかで、投資手法もリスクも変わってきます。

攻めの投資

目的やその人の状況によって、投資のアドバイスは変えるようにしています。

投資に興味がある人の中には「数十万を倍にしたい!」と思っている人もいるかもしれません。そんな人には投資信託は物足りないかもしれない。 

インデックスファンドの投資信託は、長期ではお金持ちになるかもしれませんが、短期で大金持ち!の手法ではありません

もっとアクティブにやってみたい人は、投資額の1~2割など金額を決めて、もっと値動きのある個別株や暗号資産に投資してみる選択肢はあります。

攻めと守りのコアサテライト投資

投資の本では、インデックスファンドへの投資の話がほとんどです。現状だとそれが最適解だと結論は出ているので、これは一つの正解です。

でも、それ以外の投資もやってる人は多いし、もちろん私自身もやってます。

理論上はインデックスファンド一本で良いというのはその通りなんですが、勉強のために色々触ってみることは必要だと思っています。

仮に3年間で1億円を作りたかったら、普通に投資していたら達成困難です。実際、数年間で1億円〜数億円の資産を作ってタイやドバイに移住した人たちは、なんだかんだ暗号資産などハイリスクな投資(投機)もやっていました。

この様に、資産を増やすには「安全にコツコツ」とは別のルートもあります。となると、そのルートを完全に捨てるのも勿体ない。

だから自分はいつもコアサテライト投資を推奨しています。

これは資産の8割を投資信託で安定運用して、残り2割で冒険する。コアとなる資産をコツコツ貯めつつ、サテライトで冒険するイメージです。

私自身、個別株を触るのも好きですし、暗号資産もタイミングが合えば買う時もあります。

インデックス投資と個別株投資の違い

—既につみたてNISAで毎月インデックスファンドに投資してますが、何かアドバイスはありますか?

とりあえず、つみたてNISAは絶対続けた方がいいです!2024年から始まる新NISAと別勘定になるので、先行者利益になります。

その上でもっと投資のスキルを磨きたいなら、サテライト枠で好きな株を1株ずつでも買うのがオススメです。身につけられるスキルが全然違います。

つみたてNISAのインデックス投資と、個別株投資で身に付くスキルは全然違います

インデックス投資は握力ゲーム

インデックス投資はどちらかと言うと握力ゲーム。いかに忘れられるか、忘れて放置できるかが勝負

個別株は日々分析が必要。決算が出たら決算書を見る、銘柄の分析する、関連のニュースをおさえる。これらのチェックが欠かせません。

同じ株式投資ですが、競技が少し違います。

だから知識として個別株に触ってみるのはめっちゃオススメです。個別株をやることで、インデックス投資の握力も高まります。インデックス投資の凄さが身にしみて分かる

インデックス投資の凄さ

インデックス投資の凄さって、めっちゃくちゃ楽なのに着実に増えてくれる事です。

スクスク育つので、やればやるほど可愛くなってきます。 

だって手間を掛けてるのは個別株の方なんですよ。めっちゃハラハラドキドキするし、時には損もする。

そんな時にインデックス積立は着実にプラスなってる。もちろん下がる時もありますが、その時も個別銘柄に比べると下落幅も小さい。

この安心感がすごくて、お守りみたいに思っています。

株主優待について

個別株の選び方や楽しみ方として、株主優待を目的で購入するのもありです。

例えば、うちの妻は株主優待がある銘柄にも投資をしているんですが、株主優待で化粧品がめっちゃ届きます。

優待で届くから化粧品は一切買わなくて良いと言っています。その他にもカタログギフトや食事券が届く企業もあり、それを選ぶのも一つの楽しみになっています。

銘柄選びに困ったら、興味のある優待がある企業に投資するのも、投資で得をしている実感が湧くので良いかもしれません。

実は株主優待って海外にはあまりなくて、日本特有なんです。しかも最近は株主優待を廃止する企業も増えてきています。

でも、調べてみると様々な種類の優待があるので、株主優待から興味を持って企業を調べてみるのも面白いかもしれませんね。

[文:ことね / 編集:吉中智哉]

[撮影:梨本和成 / デザイン:舩越英資 ]

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