就職先が決まっていた私が、卒業旅行でハワイに行ったら内定蹴ってフリーランサーを目指すことになった話 #1

ノマドワーカーという働き方を聞いたことがあるでしょうか?

遊牧民を表す「ノマド」と労働者の「ワーカー」を合わせた言葉で、日本は10年代から使われるようになりました。

かつての遊牧民と比較して、デジタル機器で仕事をする現代は「デジタルノマド」と呼んだりもするとか。

ものの本によれば、テクノロジーやインターネットを駆使して遠隔で仕事をしながら自由に旅をする人たち。

彼らはどんな生活をしているのか?そのリアルに迫ってみます。

【コニーさん】

デジタルノマド。都内私立大学卒業後、新卒就職の内定を辞退してフリーランサーへ。現在は、ライターやECサイトのディレクターとして生計を立てつつ、時間や場所にとらわれない働き方を実践している。

デジタルノマドワーカーの日常

ー肩書きが「デジタルノマド」とのことですが、普段はどんなお仕事をされているんですか?

普段はWeb ライターや編集の仕事と、伝統工芸品や和食器などを扱う ECサイト*のディレクターをしています。そのほか、SNSの運用代行やアドバイザーのような仕事を請け負うこともあります。

*編集注:ECサイト。電子商取引のことで、ネット通販やネットショップなどを指す

この2つがメインですが、時々香りのハンドメイド作家としても活動し、仕事と趣味とを織り交ぜながら働いています。

ライターなどの仕事も月によって波があるので割合は変動するのですが、最近はライターや編集の仕事が7、ECのサイトが3ぐらいです。

ーいわゆるフリーランサーに該当すると思いますが、毎日どんなリズムで働いていますか?

実働でいうと、たぶん8時間も働いてなくて、1日の中で仕事を分散させて働いています。

何時から何時と聞かれると、朝の9時くらいから夜の9時くらいまでになってしまうんですけれど、キュッと詰めると、大体1日5〜6時間ぐらい。

頭がフレッシュな朝の数時間でライター業を進めて、午後からカフェでデータ入力やチェック作業をやる、とかそんな感じです。

お昼寝をする日もありますが、できる限り太陽が出てるうちに片付けちゃおう、という意識でやっています。

ー大変不躾な質問ですが、収入はどれくらいなんですか?

直球ですね!笑

もちろん色々な経験や人の縁を経てですが、今は月に1回ちょっとした旅行に行けるぐらいには稼げています。

私は正社員として働いたことがないので、同い年の女の子がどのくらい稼いでるとか詳しくは分からないのですが…。それよりは、ほんのちょっとだけもらってるかな?って感じです。

もちろんその年によって売り上げの差はあります!微増ですが、最近は右肩上がりです。

フリーランサーになったキッカケ

ーそもそもどんなキッカケで今の働き方になったんですか?

大学生のころは、普通に就活して正社員として働くつもりでした。

おしゃれすることも好きだし、「こういうのがおすすめですよ」と、人に何かを勧めることも好きで。アパレル業界のプレス職を中心に就活をして、実際内定も何社か頂いてました。

就職や正社員の肩書きにやや違和感はありつつも、内定も決まったし、卒業間近までそのまま就職の予定でした。

転機となったハワイ旅行

そのタイミングで、卒業旅行でハワイに行ったんです。それが今の道に至る転機となります。

ハワイの街中を散策していたら、スーパーの店先のテラス席で、ノマドっぽい人がランチをとりながらクライアントとミーティングしていたんです。

もう、ガンガンに太陽の光を浴びながらのランチミーティング。

それを見たときに「私がやりたい働き方はこっちだ!」と、衝撃を受けた。

自然がもともとすごく好きだったし、「陽の光を浴びながら働くような自由が欲しい」と気づいちゃったんです。

内定を蹴って留学へもいく

自分が行きたい方向も見えたし、我慢とか苦手なタイプだから、正社員になると潰れちゃうなと思い、内定をお断りさせていただきました。

さらに、ずっと行きたかった留学にいくことにしました。1年間だけ働いて、ガッとお金を貯めたら、短期でいいから留学するぞ!って。

極端な行動とも思いますが、今につながる大きな転機でした。

ー将来に対する明確なヴィジョンがあったんですね。

割と何でも昔から、形から入りたいというのがあって。先にビジョンがあって、そこから徐々にハードルと言うか、核に迫ってく感じ。

こういうスタイルで仕事したい。じゃあどういう仕事だったら、そのスタイルが叶うだろう?って逆算して決めてました。

それで、気づいたらこんな感じになってた。笑

新卒就活しないことへの周りの反応

ーいわゆる就職しなかったことに関してご両親の反応はどうでしたか?

母親にはちゃんと事前に相談もして、「想いを諦めたくない」っていうのを話していたんです。私のことを信じてくれて、最終的には応援してくれました。

父親は、もう・・・、絶対反対されるのが分かってたから、事後報告にしました。

事後ですけど「内定はお断りしました」ってちゃんと伝えました!

忘れたけど、多分めっちゃ怒ってたと思います。笑

今は両親とも仲良しで、応援もしてくれています。

もともと、父親からも「社長とかフリーランサーとか、会社員よりは個人でやってくほうが、向いてると思うよ」ていうのは、学生の頃から言われてたんです。

とはいえ、「まずは3年間どこかに勤めなさい」と言われてはいたんですけどね。破っちゃいました。

ーちなみに内定を断った会社はどんな反応でしたか?

もともとアルバイトをしていたインテリアブランドの会社だったんですけれど、意外なことに応援してくれました。

「絶対やりたいことを優先した方がいいよ」って感じで。

ーいい会社というか人事の方ですね!

実際にアルバイトする時にも面接をしてくださった方なんですけれど、「そっちの方が絶対コニーさんの個性に合ってるから、私は応援するよ。」って言ってくださって。めっちゃいい人なんです。

不思議なことに、どの企業の方も応援してくださいました。

大学卒業後にフリーターへ

そこから大学を卒業して、一旦はインフォメーション、駅ビルの受付嬢みたいな感じのお仕事に就きました。

いらっしゃったお客様の道案内だったり、フロアの案内だったり、あと館内放送とか。

もともと接客がすごく好きで経験もあったので、今度は、接客スキルをブラッシュアップしたくてインフォメーションの仕事を選びました。

礼儀作法も厳しいし、求められる言葉遣いのレベルも高い。

ーインフォメーション、いわゆる受付の仕事をやってみてどうでしたか?

接客の仕事もインフォメーションの仕事も、きっと楽しいだろうと思って始めたんですけれど、実際は全てが私の想像していたものとは真逆でした...。

次回:#2 何者でもなかった私がライターとして生計を立てれるようになった理由

コニーさんの記事まとめはこちら▼

好きな場所で自由に働く!デジタルノマド・コニーさんのキャリア論まとめ

目次1 第1回:就職先が決まっていた私が、卒業旅行でハワイに行ったら内定蹴ってフリーランサーを目指すことになった話2 第2回:何者でもなかった私がライターとして生計…

[文:ことね / 編集:吉中智哉]

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