現役キー局社員が教える大学生のうちにやっておくべきこと #6

現役テレビ局員が教えてくれるシリーズもいよいよ最終回。

最後は大学生へのアドバイスと、私たちの小さい疑問に答えてもらいました!

【中野さん】都内私立大学卒業後、新卒で在局キー局に入社。現在はバラエティ班でディレクターを務める。

大学時代に作っておくべきは「つながり」

ー20歳くらいの人に、こういうことしてたらいいんじゃない?ということはありますか?

就活だけじゃなくて抽象的なことでいうと「つながり」って本当に強いです。人との縁が1番大事です

縁を切るのはいつでもできるけど、よっぽど切った方がいいなって人以外は、それなりに繋がっておいた方がいい。

そうしておくと、将来面白い化学反応起こったりする。

たまの LINE でもいいし、誕生日や新年の挨拶だけでもいい。コミュニティの数が多ければ多いほど、困った時に「あの先輩に聞こう」とか「あの友達に聞こう」みたいに頼りにできる。

皆さんせっかくお金かけて大学に行ってるんだから、仲間とか縁をなるべく増やしていきましょう。

これからの人生で本当に役に立つと思います。

大学に行く意味

ー大学で学んでいることって、実際に仕事に役立ちますか?

もちろん好きな授業のことは記憶に残っていますが、役に立っているかといえば難しいしいです。

とはいえサークル活動全力勢だったので、真面目に研究していた人や理系の人に聞けば回答は変わるかもしれません。

あくまで私自身は、大学で知り合える仲間や先輩、サークルの同期の方が宝だったと思っています。

当時は、いかに効率よく単位を取るかしか考えていませんでした。金銭的に考えれば、もっと有効活用しておけばよかったと後悔してます!

大学生からのQ&A

ーどのようにして最近の流行をキャッチしていますか?

情報番組には、放送作家っていう人がいます。その中にリサーチャーって色々調べてくれる人もいて、「最近こういうものが流行ってますよ」とか教えてくれます。

でもそれは半分以下で、多くはディレクター自らがインターネットで検索したり、自分で流行りの店に足を運んでみたりしています。結構地道で地道な作業です。

年を重ねると流行を追うのも一苦労で、後輩に聞いたり、インスタ見せてもらったり。

あとはTiktokで情報を集めるのが多いですね。単純に面白いので、永遠に見ちゃいます笑

ー各テレビ局に専属のアナウンサーがいるのに、あえて外部の事務所からフリーのアナウンサーを使う理由はなんですか?

おそらく特に意味はなくて、単純に実力やタレント性。外部の事務所を使ってでも、その人を使いたいから使ってるだけだと思います。

ー知っていたら教えてほしいですが、ドラマってどんな流れで制作が決まっていくんですか?

多くの場合、テレビ局のプロデューサーや作家が企画書を作り、編成部へ提出。 編成部がOKした企画が制作決定になるらしいです。

1年前ぐらいに決まるみたいなので「1年後に放送してもトレンドとなれるもの」を作らないといけないらしいです。

大変そうですね。

ーYoutubeやTver のことどんな風に思ってています? 

youtubeは単純にスゴいと思います。けっこう利用しています。Tver はごめんなさい、正直よく分かってないです。

テレビに関わる仕事って、オフィスワークっぽいですか、専門職っぽいですか?

部署によって求められるスキルは変わると思います。

まず、制作の仕事。これは、オフィスワーク+現場ワーク。

次に、編成や営業やメディアビジネス。これはオフィスワーク。

他にも技術採用もあり、当然特定のスキルを求められます。具体的には、カメラマンや映像系を統括する仕事で、現場って感じです。

ー最近、テレビ離れをする人が増えているが、今後テレビ業界に就職するにあたってこの現状はどう就職に影響してくると思いますか?

そうですね、もしかしたらお金を儲けたいめちゃめちゃ優秀な人間は入ってこないようになるかもしれません。

ただ、これからのテレビ局に必要なのは、優秀な人間ではなくテレビコンテンツに愛がある人間かもしれません。

バラエティやドラマ制作志望の人間よりメディアビジネスを目指す人間が増えたと聞くので、土台となるコンテンツを作れる人の重要性が増していく気がします!

テレビが好きな人は、ぜひテレビ局を目指してください!

中野さんの記事まとめはこちら↓

匿名だからここまで言えた!現役キー局社員が教えるテレビの内側と就活ノウハウまとめ

目次1 第1回:小さい頃からの夢を叶えてテレビ局に入社。制作から見えてきた「バラエティ番組の魅力」2 第2回:みんなが知らない、テレビ局で働く”本当”の魅力 3 第3…

[文:ことね / 編集:吉中智哉]

投稿者プロフィール

探究ゼミ編集部
探究ゼミ編集部
探究ゼミでは、これから社会に出る人、出て間もない人向けにキャリアに関する情報を発信しております。仕事を通して人や社会と関わることを応援するメディアです。

一緒に活動するメンバー、取材を受けていただける方も随時募集しております。お問合せページよりご連絡下さい。
この記事をシェア