起業失敗したからこそ聞いてほしい、やりたいことがないあなたのためのキャリア論 #4
飲食経営者のリアルな話として続けてきたインタビューも今回が最終回。
ラストは起業したい人へ伝えたい話、そしてわたしたちへのアドバイスを語ってもらいました。
【高橋幸佑(たかはしこうすけ )】ラーメン店マネージャー。大学卒業後、ディズニーホテルに就職。25歳でラーメン店、カフェを作るも閉店。イタリアンや中華で修行をしながら、鶏白湯スープに出会い再起を決める。現在は埼玉県の浦和と大宮で鶏白湯ラーメン店を運営している。
目次
起業したいあなたへ
ー高橋さんから見て起業に向いてる人・向いてない人ってありますか?
情熱を持ち続けられるか否かで、起業の向き・不向きは決まります。
ラーメンに対する情熱でも、お客様を幸せにしたいという情熱でも、何の情熱でも良いのですが、一貫した情熱を持ち続けられないと何をやっても上手くはいかないと思います。
ーもし「飲食で起業したい!」って人が目の前にいたらなんてアドバイスしますか?
いろんな業界を経験してから、最後に飲食でも遅くはないと伝えますね。
生半可な覚悟でできる仕事ではないので。
–もし今の知識のまま若い時に戻ったらどうしますか?
この知識を持ってるなら、マネジメントに専念して、現場に入らないかもしれません。
資金繰りや、店舗運営、人材育成に専念して、売上を上げて従業員の給料を増やしたいです。
–具体的にやることは決まってるとして、起業を目指している若者がいたらどうアドバイスしますか?
まずはやってみたら良いと伝えます。
自分で事業計画を立てることができるなら、あとは踏み出す勇気を持てば良いだけです。
とりあえずやってみて、成功したらラッキー、失敗してもまた立ち上がれば良い。
やりたいことをだったら失敗しても後悔ない、失敗ししてもしれっと人生は続いていきます。
やりたいことがないあなたへ
ー「特にやりたいことがない」っていう若者は多いと思いますが、そういう人にアドバイスはありますか?
入口は何でもいいから、ちょっとでも興味あるものを、まずはやってみる。
やってみてダメだったら、次に行けばいい。これを何回も繰り返していけば「これは合ってるかも」と思えるものに出会えます。
そして、正解を求めない。
今の自分がやりたいことと、将来の自分が仕事にすることは、違っても大丈夫。
現状に満足している私でも、仕事間違ったと思う時があります。笑
お店のポップを作ってたら「デザイナーやイラストレーターになれば良かったー」と思い、店舗の外装や内装を考えてたら「建築学科で学んどけばよかったー」と思ったりもします。
どちらの選択も、若い時の自分には無い選択。
自分がいろんなことを経験した今だからこそ、見えてきたやりたいことです。
いろんな経験すればするほどやりたいことは出てくる!これは間違いない!
ちなみに、イラストレーターや建築学も全然諦めてるわけではなく、これからやりたいことのポケットの隅にしっかり入れています笑
インタビューを終えて
私自身、特にやりたいこともなく、置かれた環境の中で何となく興味があることを見つけて生きてきた20年でした。
「ラーメン屋を最初からやりたかったわけじゃない」という話があり、そこは近しいものを感じました。
起業する人は「これがやりたい!」って思ってる人が多いのかなと勝手に思っていたので、すごく意外でした。
興味の延長で何か頑張っていけるものがあるんだなって、お話聞いてすごく分かりました。特に最後の「まずやってみる」考え方はすごく刺さりました。
「やりたいことがない」って思ってる多くの学生に聞いてほしい話でした、ありがとうございました!
高橋さんに影響を与えてたモノ
ここでは取材した方の「人生に影響を与えたモノ」について紹介します。
特定の出会いや経験は追体験が難しいので、お金や労力をかければ体験可能なモノに限定しています。
興味あるものがあれば是非どうぞ!
映画:ファウンダー
マクドナルドを世界企業にしたレイクロックの物語。
一見冷たい人に見えるけど、彼の功績がなければマクドナルドは世界企業になってなかった。
長期の視点を持っている経営者と、その視点がない創業者の話とも見れる。
自分がマクドナルド兄弟だったら、レイクロックだったらどう考えるか、両者の視点で見てもらいたい作品です。
書籍:Good Luck(グットラック)
人生の成功のためには地道な努力が必要だよ、と教えてくれた本。
物語なので読みやすく、字も大きい。僕みたいなテキストが苦手な人間でもサクッと読める作品です。
1時間ぐらいで読めるので、普段本を読まない人にこそ読んでほしいです!
場所:裏ディズニーシー
ディズニーホテル時代に先輩から教えてもらった場所。
抜けの良い景色で、天気がいいとタワー・オブ・テラーの奥に富士山も見えます。
人生に迷った時、疲れた時に社会人になった初心を思い出すために行く場所です。
普段は全然人がいない場所で、あんまり人が来ちゃうと困るので、場所は秘密にさせてください!
写真だけ置いとくので興味あればどうぞ!
音楽:長渕剛「HOLD YOUR LAST CHANCE」(ホールド・ユア・ラスト・チャンス)
小学生の自分に刺さりまくった曲。
自分の中の「漢」のイメージを作り上げたのは間違いなく長渕剛。
その中でも「ホールドユアラストチャンス」は挫けそうな時に何度も聴いていた聞いていた曲。
高橋さんのインタビューまとめ
[編集:吉中智哉 / 取材協力:高橋エリー]