#4 あの人なんでテレビに出続けられるんだろう。視聴者が気がつかない重宝されるアナウンサーの特殊スキルとは?

この記事は、キー局アナウンサーなんて目指すな!それでも本気で目指したい学生へ、テレビ局員が教える就活戦略とは?#3 の続きです。

テレビ局、アナウンサー就活に興味がある方は、ぜひ前回からお読みください!

就活で大事なのは「売りを作ること

就活全般に言えますが、自分の売りを作ることが大事です。

容姿、経歴、肩書き、経歴、特技、課外活動、その他大勢から抜け出すための売りを作る。

地方のアナウンサーを目指すなら、そこに地元愛や地域愛をプラスする。

内定出しても辞退しないくらいの、地域への愛着を売りにする。

仮にあなたが「地元を盛り上げたい!」と思っているアナウンサーだとして、その場合の戦略を考えてみましょう。

私は地元愛を証明しよう

もし、地元のテレビ局を目指すなら、故郷について今からずっと情報収集する

あなたが3年生になってアナウンサー試験を受ける時、「今、地元ってこう盛り上がってるじゃないですか、だから私はこれにこう貢献したいんです」って言えたらいい。

野球やサッカーなど、地元のスポーツ団体があればそれに絡めてもいいし、「地元企業が今こんな事業をやってるから、私はこんな風に関わっていきたいです!」とか「アナウンサーになって〇〇を伝えるのが夢です」って本気で考えて伝えてみる。

そうすると「あれ、都会の大学にいるのに未だに地元について調べてる、こりゃ本気かも...」

そんな風に思ってもらえる。

だから、本気で地方アナをめざすなら、いまからアナウンサー採用が始まるまで、地元大好きマンになるのはどうでしょう。

アナウンサーの例で出したけど、他の会社でも一緒です!

キャリア探究ゼミはアナウンサーにいいぞ!

地元大好きマン、地元盛り上げるマン。そこを重点的におけば、戦略としては成立するかもしれません。

さらにもう一歩進めるなら、具体的なアクションがあるといい。

地元が好きな学生と、地元が好き+行動力がある学生だったら、当然後者がいい。

その点、このキャリア探究ゼミの活動はめちゃめちゃ相性がいい

社会人に会いに行ってインタビューする、そんな大学生普通はいない。

インタビューをたくさんすることで、取材スキルが身につくし、就活で語れる実績も増える。

これで地元の名士や企業の社長さんのインタビューとかいけたら、一発で採用担当者の印象に残る。自分でコネを作れる人を、企業は無視できない。めちゃめちゃアドバンテージある。

取材申し込んで失敗しても、その行動力だけで十分評価される。

うまくいってもいかなくても、全部プラスに持っていける。アナウンサー以外でもどの企業でも使える、素晴らしい活動だと思います。

*編集部注:キャリア探究ゼミでは一緒に活動するメンバーを募集しております。地方在住の学生からの応募もお待ちしております。ぜひこちらよりご連絡ください

重宝されるアナウンサーの能力

ーかなり具体的なお話をありがとうございます!少し話題は変わるんですが、番組でどのアナウンサーを起用するかって誰が決めるんですか?

プロデューサーやディレクターが指名することが多いです。

これは人柄と進行能力で決められることが多いかもしれません。人柄は既に説明したので、進行能力について説明します。

進行能力は何かというと、一つは番組を台本に沿って進める能力。そしてもう一つが、引き出したい言葉から逆算して質問する能力

言葉を引き出せるアナウンサーはすごく重宝されます。バレーで例えると、綺麗なトスをあげられるセッターポジション。

プロデューサーやディレクターが思わず使いたくなるフレーズ、こんなこと言ってほしい!と思う言葉を、自然な流れで引き出せるアナウンサーは希少です。

伝わってないけど、アナウンサーはバケモン

残念なことに、この言葉を引き出す進行能力は編集上でカットされてしまいます。実際には放送されないため、アナウンサーの進行能力は視聴者になかなか伝わってないと感じています。

現場の人間はちゃんと理解してるので、この言葉を引き出してくれてありがとうって、収録の度に思っています。

「このアナウンサー大した特徴もないのに何でテレビに出続けてるんだろう」と疑問に思ったら、テレビに映ってないだけで実はすごいのかも?と考えてみてください。

テレビに出続けている人たちはみんなバケモン

同じ様な話で、テレビをみていて「何でこの人がテレビに出続けているんだろう?」と思ったことはあると思います。帯番組などに出演されている人は、特にそう思われるかもしれません。

でも、そこに選ばれ続けているって事は、映ってないだけで現場的にめちゃめちゃすごい可能性があります。

テレビはキャラクターが大事なので、無礼な態度や歯に衣着せぬ発言とか、求められてやっているのかもしれません。そんな人でも、裏ではスタッフへの気遣いや礼儀がすごいキッチリしていたりします。

本当に無礼な人は選ばれないし、周りに悪い影響を与えると判断されれば、すぐに番組を外されます。

俳優さんや芸人さんも一緒で、テレビに出続けるのは本当に難しい。だから、見えないところで地道な営業活動や挨拶回りを頑張っています。

コネだやバーターだと言う人もいますが、それで出られるのは最初の数回だけ。

出続けてる人は、能力や人柄が本当にすごい。バケモノばかりです。

自分のやりたいこと資質がわからない人へ

ーテレビの裏側的な話まで大変興味深いお話ありがとうございます。いま大学2年生なのですが、自分が進むべき業界や仕事の検討が全然ついていません。何かアドバイスはありますか?

2年生だったら、何がやりたいかはまだ考えなくていいと思います。

親の仕事、先輩の話、サークルや仲間の影響だったりで「何がしたい」とか「どの業界が好き」ってコロコロ変わったりします。

だけど「〇〇〇〇〇」はあんまり変わりません...

次回:#5 やりたいことがわからない?!テレビ局入社にも役立った就活本2冊だけ全力でオススメ!!

中野さんの記事まとめはこちら↓

匿名だからここまで言えた!現役キー局社員が教えるテレビの内側と就活ノウハウまとめ

目次1 第1回:小さい頃からの夢を叶えてテレビ局に入社。制作から見えてきた「バラエティ番組の魅力」2 第2回:みんなが知らない、テレビ局で働く”本当”の魅力 3 第3…

[文:ことね / 編集:吉中智哉]

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