#3 就活をゴールにしない!新聞記者が教えるインターンやOB訪問を活かして後悔しないキャリアを歩む方法

就職活動をしていると、つい「内定がゴール!」と感じてしまうこと、ありませんか?

でも振り返ってみると、就活は単なる「スタート地点」に過ぎないとのことです。

「就職して何をするか?」が本当の勝負。就活中は企業選びや面接対策で頭がいっぱいになりがちですが、その先の自分をどう描くかが大切です。

第3回では、就職活動をゴールにせず、その後のキャリアをどう考えるべきか、マスコミ志望の大学生へのアドバイスを伺いました!

【河原さん】

朝日新聞記者・withnews編集部記者

立教大学社会学部卒業後、2010年に朝日新聞に入社。withnews編集部にて、記者として活躍。2児の母であり、次男は超低出生体重児という経験も持つ。障害・医療的ケア児、付き添い入院、男性育休など、多岐にわたるテーマに関心を寄せている。

就活をゴールにしない

いま振り返ると、私の場合、就活が「ゴール」になっていました。ですが、就活は自分がやりたいことの「入口」でしかありません。「就職して何をしたいか?」が重要です。

先日取材したベンチャー企業の社長スピーチであったのが、大企業に就職する人とベンチャー企業に就職する人の思いの違いです。

「大企業を目指して入った人は、就職がゴールになってしまう一方、ベンチャー企業に入った人はそうではなくてその後、要職に就き結果を残そうと考える」そうです。

入社後の明確なビジョンを持つ

大企業を目指す人のなかには就活がゴールではない人もいるので、この意見は極端だとは思いますが、この比較で思うのは、就職をゴールにしてしまうと、その後きつくなるかもしれないということです。

就職した後に何をやりたいのか、明確な目的があった方が気持ちを強く持てるのではないかと思います。

私の場合は働き始めたあと、一時的やりたいことを見失って、モチベーションを保てない時期がありました。人生をかけて追いたいテーマがある同僚記者とのギャップに悩むこともありました。

やりたいことを見つけるのはとても難しいのですが、就活では常にそれを問い続けると自己理解や選択肢の広がりにつながるかもしれません。

インターンやOBOG訪問をやる意味

今の学生は、会社の内側をしっかり見て決めるというイメージがあります。「絶対にこの企業がいい」という訳ではなく、インターンでよさそうだったところに決めるというか。

私自身も朝日新聞のインターンに参加したことが、決め手として大きかったと思っています。1泊2日のインターンでしたが、会社の雰囲気やキャラクターが見えました。

私は業界を絞って就職活動をしていましたが、業界を絞らずに、いろいろ見るという考え方は、とても良いと思います。

OB・OG訪問は、色々な業界の話を聞くのが楽しかったので、業界を問わずに行っていました。

もし当時、私が業界を絞らずに就職活動をしていたら、メディア業界以外の企業を選んでいたかもしれません。どうしても行きたい会社や業界がなければ、あえて選択肢を狭めることはせず、視野を広く持って就職活動をしたらいいのではないかと思います。

色々な業界の企業を見て、自由に社員の方に話を聞くことは学生の今しか出来ないことです。OB・OG訪問やインターン等の機会を学生の方には大切にしていただきたいなと思います。

就職活動に第三者の視点を入れる

ーー就職活動に第三者の視点を入れるということでしょうか?

そうですね、私はそういう派(就職活動に第三者の視点を入れる)です。

人に会うことが苦にならなければ、大学のキャリアセンターやゼミなど信頼できるネットワークに頼ってOBOG訪問はやった方がいいと思います。

大手メディアだからこその特長

ーー最後に、改めて大手新聞社やマスコミで働く強みを教えてください。

会いたい人に会えることだと思います。「朝日新聞」という、100年以上続いている媒体だからこそ、社会に一定の認知や信頼があります。

「知っている」「聞いたことがある」というのは強みですね。皆さんが就活で会社を選ぶときも、知っている会社はイメージがしやすいのではないでしょうか。

ーー新興メディアとの違いはありますか?

知名度や信頼度の違いはありますね。新興メディアで名前が知られていない媒体の場合、取材依頼をした時に伝わらないということがあるそうです。

新聞記者の醍醐味

話を聞きたい人に話を聞けて、それが新聞やデジタルの記事になる。個人的に記者の仕事はとても贅沢だと思います。

もしかしたら自分が書いた記事で、誰かがアクションをしてくれて、何かにつながる。それで社会が昨日よりも少し良くなる。そういう可能性があるということが、小さな喜びであり、それがやはり新聞記者ならではなのではないでしょうか。

メディア志望の大学生へ

ーー新聞社や記者を目指す大学生が心がけること、学生時代にしておくべきことはありますか?

社会への関心や好奇心、問題意識を大切にしてもらいたいと思います。

関心分野はあったとしても、それ以外にも興味を持つ。これまで出合ってこなかった世界に自分なりにおもしろさを見いだせる力も大切です。

社会的な課題や活動に関心を持って、実際に動く、働きかけることは大切だと思います。

例えば、就職活動の場においても、「社会課題に関心があります」という人と「社会課題に関心があって、こういう活動をしました」という人では圧倒的に後者の方が説得力があります。

具体的な内容は、勉強でもボランティアでもなんでもいいと思います。ただ、新聞記者にとってフットワークが軽いというのは非常に大事なことなので、関心を持って行動することを学生の方にはおすすめします。

ーー探究ゼミは非常にマッチングしているんじゃないかと思いますがいかがですか?

マッチングしていると思います!多くの学生はこんなことはできないし、すごいと思います!

大学の垣根を超えた、横の繋がりも大事ですし、今活動している学生さんはよく見つけたなと思います!笑

[ 文:隅田愛莉 / 編集:吉中智哉]

[撮影:梨本和成]

投稿者プロフィール

探究ゼミ編集部
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