#3 多くの人に自分の声を届けるには?フォロワー獲得のための意識とSNS発信のコツ

村上佳蓮(むらかみ・かれん)

慶應義塾大学商学部在学中。ミスコンでのグランプリ受賞や舞台出演、インフルエンサーとしての活動など、多方面で才能を発揮している。

SNSでは「努力する姿を見せることで、誰かの勇気になりたい」という想いを大切に、飾らない言葉と透明感あふれる発信で多くのフォロワーから支持を集めている。

フォロワー獲得の秘訣

ーーインスタグラムやTikTokなどのSNS活動をされていると思うのですが、多くのフォロワーを獲得する秘訣はありますか?

まずは、できるだけ毎日発信をするというのは一つあるかなと思います。

一つのジャンルに絞ることも大事ではあるのですが、私はいろいろな経験をしてきたので、「持っている武器は全て出していく」という形で発信をしています。ダンスでアイドル経験を活かしたり、慶應のネームバリューを存分に使ったりしています。

キラキラしているように見える世界ではありますが、「本当にみんなと一緒だよ」っていうのを伝えられるようにということも意識しています。例えば、「自宅浪人していました」とか、「おうちは本当にエアコンがつかないので暖房をつけていません」とか、大衆に寄り添う発信を心がけています。

効果があるのかはわからないのですが、関連するハッシュタグをつけるような地道な取り組みもしています。

SNSによって伸びたり伸びなかったりという違いもあるので、最近は一つ動画を作ったら全てのプラットフォームに上げてみるとおもしろいかなと思っています。

毎日発信を続けるコツ

ーー情報発信を毎日続けるコツがあれば教えてください。

私はSNS上で顔出しをしているので、例えばお出かけをしたときに、何でも良いので写真をたくさん撮っておいて、溜めておいたものを1週間に分けて投稿したりしています。

投稿するネタに困ったときは、色々なコンテンツから情報収集をしています。例えば TikTokを見て「今これが流行ってるんだ、やってみよう」というのでそれを活かしたり、AIに「どういう情報を発信したら良いと思う?」というのを聞いて参考にしたりしています。

投稿するだけではなく、いろいろな方を見て参考にするということを意識的にやっています。ただ、「これがバズってるんだ」と気づいたときにはもう流行っていなかったりすることがあるので、その点は苦戦しています。

SNSの媒体による傾向

ーーSNSのフォロワーが急に増えるタイミングや、この媒体ではこういうコンテンツが伸びるといった傾向はあるのですか?

フォロワー数は、基本的にじわじわと増えていく感じです。

普段より広く出回った動画を見てフォローしてくださる方もいるので、一気に増えるというよりは、段々と増えていきます。他には、投稿の数を増やすことでフォロワーが増えることもありますね。

媒体ごとの視聴数の違いについては、正直まだつかめていません。ですが、 結構おもしろいなと思ったのは、最近始めたYouTubeで、チャンネル登録者が 30人もいないのに1000回も再生されていたことです。

まだまだ模索中なのですが、あげる媒体によって再生回数が違うので、やっぱりいろいろなSNSを使うことは大事だと思います。あと、動画は回りやすいので、インスタなら画像よりはリールを意識してあげてみるとかも効果的かなと。

PR案件と炎上

ーー情報発信をする上で何か注意していることやポイントはありますか?

やはり炎上は怖いので、言葉にはすごく気をつけています。

何か気に食わないと思われるとすぐに言われてしまう世界なので、プライバシーを守りつつ言葉には注意しています。投稿する前に確認し、大衆向けでないことはサブ垢に載せたりします。

あとは、インスタのPR案件でアルコールを載せると投稿が消されちゃうことがあるので、お酒の場合は20歳以上にしか見せないようにしています。また、コスメに関する過剰広告もダメなので、AIの機能を使って「薬機法や景品表示法的に大丈夫か」というのを確認してから上げることも意識しています。

薬機法:「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の略称。医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器・再生医療等製品の品質・有効性・安全性を確保するために必要な規制や指定薬物の取り扱いなどについて定めた法律。

景品表示法:「不当景品類及び不当表示防止法」の略称。消費者の商品選択の判断を狂わせる、行き過ぎた景品の提供や、誇大な、また虚偽の表示宣伝を禁止する法律。

(出典:デジタル大辞林)

発信してると辛辣なコメントもある

ーーSNS活動をするなかで、辛く感じてしまうことはないのですか?

思ってもないことを言われて辛くなるときはたまにあるのですが、それで落ち込んでいたらこれ以上はないと思うので、「わざわざ言っていただいてありがとうございます」ぐらいのスタンスでいるように、無理にでも心がけています。

いろいろなことを言われて傷ついたり気分が落ちたりといった経験を今までしてきたことも、「全然気にすることはない」と今の自分を強く奮い立たせる要因になっていると思います。

今後の目標

ーー今後は独立してインフルエンサー活動を続けるのか、就職もしつつ副業として今の活動をやるのか、具体的なキャリアプランはありますか?

今のところ就職することは考えていないのですが、インフルエンサー1本で続けるのも厳しいということは感じているので、何か独立して仕事ができる職業を目指しています。

また、ずっと起業に興味があり、今いろんな方にお話を聞いたりしているのですが、SNS運用など、私にできることでサービスを提供できれば本当に理想的です。

いま興味のある分野

ーー今後発信していきたい社会問題や、興味をもっている分野などはありますか?

一つはやはり食料問題です。 特に、現在の米不足や米価の高騰ですね。日本人にとって米はすごく欠かせない存在だと思います。ただ、米が買えないと叫ぶだけじゃなくて、私達自身が農業に関わること、応援することが必要なのかなと感じています。

私自身は、そこまで裕福な家庭で育ったわけじゃないので、お金がないと買えるものも買えないと痛感していました。買うという手段以外にも、自分の身を守るために、自分の食料を作るとか自給自足はある程度必要だっていうのはすごく感じていました。そこで生きていくために、本当に食は欠かせないって思ったところが大きいです。

私自身はまだやっていないのですが、私のマンションのベランダで母親が少しずつ野菜を作っていて。今は規模がすごく小さいんですけど、将来的に一食が賄える程度に大きい土地を借りることができたらなとは思っています。

社会的な発信もしていきたい

ーー具体的なプランや挑戦したいプロジェクトなどはあるのでしょうか?

やはり食料問題の面では、お米をみんなが食べられるような形をビジネスで作れたらなと思っています。

政治にもすごく問題を感じているので、何が正しいかがわからない世界ではあるのですが、テレビやSNSだけで情報収集するのではなく、自分自身で発信していくことを意識していきたいと思っています。

例えば、医療系の問題や政治とお金の問題の裏側を伝えたり、選挙に行こうねというメッセージを発信するようなことができたらと思っています。

【文:市川理紗子 / デザイン:松谷萌花】

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探究ゼミ編集部
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