【知るカフェ#2】知るカフェのバイトは全員大学生?!就活有利の噂は本当か慶應店店長に直撃インタビュー

「カフェで働く」と聞くと、アルバイトのイメージが強いですが、「知るカフェ」のスタッフは一味違います。

彼らは、単にドリンクを提供するだけでなく、学生たちと企業をつなぐ重要な役割を担っています。

第3回の本記事では、知るカフェで働く学生たちが、どのような想いで仕事に取り組んでいるのか、そして働く中で得られる成長について、現役大学生であり、知るカフェ慶應義塾大学前店の店長をしている渡邉さんにお話を伺いました。

*話し手:知るカフェ店長渡邉さん(取材時大学2年生)

>>>前回:#1 東大慶應早稲田!有名大学近くの無料で使える「知るカフェ」ってどんなカフェ?運営会社の人に仕組みを直接聞いてみた!

自然と就活意識が高まるカフェ

ーー知るカフェの利用者について教えてください。

就活用の場所というより、いわゆるカフェとして利用する学生がすごく多いです。

無料で誰もが入りやすい空間なので、それこそ友達と一緒に課題をやっている学生もたくさんいます。

店内には企業を紹介するサイネージや企業のノベルティなどが置かれていて、どんな企業が何をやっているか学生視点でも分かるようになっています。

そのような空間で学生同士一緒に作業していると、3年生になるまでに残された時間をどのように使っていくか、自然と意識が就活に向かう人も多いのかなと思います。

そのため、最初は「就活就活!」と構えるよりは、1つのカフェとして利用される方が多いです。

他人と被らない経験を求めて知るカフェへ

ーー店長の渡邊さんが知るカフェで働き始めたきっかけを教えてください。

最初のきっかけは元々入っていたサークルの先輩に誘われたことでした。普通の学生生活では経験できないことを早いうちから経験したいと思い、面接を受けてみました。

知るカフェスタッフとして働くと、企業の人事の方など、普段はなかなか会うことのできない方々と密接に関わる機会があるとの話を聞いていました。

店舗運営など学生が経験するチャンスの少ないことに挑戦して、限られた学生生活の中で人とは違う経験をしたいと思い、知るカフェで働き始めました。

ーー店長として働く中で苦労することはありますか。

今店長として勤務していて、自店舗の学生のニーズに応えるのはすごく難しいなと日々感じています。

来店する学生も慶應生が多いのですが、国公立と私立や大学ごとでカラーが違います。自分の大学のニーズをしっかり分析して、正確なアプローチ方法を考えるのはとても難しいです。

自分たちの施策が必ずしも刺さるとは限らないので、いろいろ試行錯誤して、慶應生に刺さるものを考えています。

学生目線に囚われない就活を知る

 ーー知るカフェで働く前後で変化したことはありますか。

就活に対する視点が変化しました。

知るカフェで働き始める前は、学生目線でしか就活に向き合えていませんでした。しかし、知るカフェで人事の方との会話を通して、人事の方々がものすごく採用に力を入れていることを実感しました。

普段見えない企業側の努力を知ると、就活における視野が広がるんじゃないかと思います。

リーダーになり傾聴力がアップ!

ーー店長業務を通して変化したことがあれば教えてください。

 1つ大きく変わったなと思うところは傾聴力です。

知るカフェのリーダーになる前は自分の意見をしっかりと主張することが多く、自分の正しいと思った道に突っ走っていくタイプでした。

知るカフェの店長に就いたタイミングで、店舗運営の要であるスタッフの意見を取り入れる必要に直面しました。

その際、スタッフ1人1人と面談を組むなどして大勢いる場ではなかなか言い出せないようなことを聞きました。例えば、個人や店舗に対してどのように思っているのかや、現在なぜ知るカフェで働いてるのかなどです。

その経験を通して傾聴力を高められたのかなと思っています。

学生主体の店舗運営

ーー知るカフェのSNSも大学生が運営していますか?

そうです。SNSも学生が運営しています。

基本的に各店舗のスタッフがそれぞれ班に分かれていて、Meetupの数値目標の達成を目指す班もあれば、店舗運営に注力する班もあります。また、広報を担う班もあります。

SNSの投稿に関しては、各店舗の広報の班が投稿の作成を行い、アップする流れになっています。

知るカフェで働いている6~7割は紹介や誰かしらの繋がりがあって入っています。一方で、3~4割くらいの方はSNS上のスタッフ募集などを経由して来ます。

ーー店長には若い学年の方が選ばれやすいですか?

そんなことはないです。今(*取材時)の慶應店は店長が2年生で、副店長のうち1人は2年生で、もう1人は4年生です。

基本的に就活も終えて、知るカフェ歴も長いようなベテランの方で、幹部になって上級生との兼ね合いをうまく円滑にやってくれるような人もいます。

実際他の店舗ですと4年生が店長やっていたりするので、若い学年が選ばれやすいわけではありません。

店長になるには本社からの任命が多いです。活躍し、成果を出しているてるスタッフを任命する形です。

 店長のさらに一つ上で本社インターンに行く学生がいます。彼らは本社で研修を行っています。

ーースタッフになるときと店長になるときにはどんな研修があるんですか。

インターン生として働く際には、まず最初にリモート等での非対面の研修が何時間かあり、そのあと店舗研修が続きます。

店長になる際は、約1か月かけて前任の店長から業務の引継ぎを行います。それに加えてマネジメントスキルに関する研修等も行われます。

日常的に他の店舗との交流もあります。毎月第1日曜日は各店舗の代表者5名が集まり、関西エリアと中継をつないで総勢約100名でミーティングを行っています。また、関東の店長たちで東京大学の知るカフェに集まり、その後ご飯に行きました。

[ 文:川上友香梨 / 編集:吉中智哉]

[撮影/デザイン:舩越英資]

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探究ゼミ編集部
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